私の物語
□12色
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八「あ、黄瀬発見!」
『きーくん!!』
あれから、数分って言っても、10分は経ってないけど、
きーくんが校門に向かって歩いている姿が見え、私はきーくんに手を振る。
すると、きーくんが気づいてくれたようで、いつもなら大きく振り返しながら駆け寄ってくるけど、
今日は、小さく振り返しながら私たちに歩み寄ってきた。
黄「サヤっち、八重っち、いつ来たんスか?」
『・・・・・・後半ぐらいに』
黄「試合なら大遅刻ッスよ!?」
『ごめんなさい・・・』
八「黄瀬、お疲れ様。
どうだった?試合は」
黄「八重っちが珍しいこと言ってくれたのはありがたいけど、
負けちゃった」
「ははっ。サヤっちに勝ったらデートっていう約束なくなっちゃったっスねー」
なんて、呆れ半分な声と残念そうな声を混ぜて言う。
隣で、すごい顔して「黄瀬ェ」なんて言ってる子もいるのは気のせいにしておきたい。
黄「・・・ていうか、オレにそんなこと聞くために、わざわざ待ってたんスか?」
『そうだよ?』
気「なんスかそれ」
『でも、黄瀬君、これで一つ覚えたことあるんじゃない?』
八「そのスッカラカンな脳みそにさ」
黄「そうっスね。」
それから、私たちは今日のこと、これからのこと、いろんな話題で盛り上がった。
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