私の物語
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「こんにちわー」
『こんにちは』
授業が終わり、部活の時間となる。
そして、部室に入ると、負のオーラを感じた。
誰が負のオーラを出しているのかと辺りを見回す。
あぁ、幸村先輩か・・・。
「丁度いいところに来たね、2人とも」
『?』
「2人も関係あるし言っとくね。てか、単にオレや赤也が連絡するのずっと忘れてただけなんだけど。
明後日、東京にある氷帝っていう学校と練習試合するから」
「よろしくね☆」と、幸村先輩から星が飛んでくる。
って、それ急すぎですよ!急に決まったことならまだしも、「ずっと忘れてた」だなんて!!
いつ決まったんですか!!?
「今でしょ」
『読まないでください!
それと、幸村先輩がそのネタやるなんて思いもしなかったです!』
「ふふっ。冗談だよ」
「で、いつ、練習試合するって決まったんですか?」
「先々週」
『あー、』
テストだ、先々週
これは、仕方ないとしても、メールくらいは・・・。
「傘さんたちのメアド、知らないよ?」
『うっ。』
「てか、わざと言わなかったし、赤也にもそう言ったからなぁ。」
『なんでですか・・・』
「だって、ほら急に言ったら反応がおもしろいでしょ?
それと、予定が同じ日に入ってしまったら、部活優先だし、焦ってその人に断るときの顔も、おもしろいでしょ??」
「『・・・』」
ニコニコと言う幸村先輩・・・悪魔だ。
しかも、小悪魔というレベルじゃない。
あー、もう、行けばいいんですよね!
私たちを連れてきたいんですよね!
「うん。顔合わせぐらいはした方がいいからね。
この先、大会や合宿で会うこともあるし。」
「もちろん目指すは全国優勝だぜぃ!」
「な!幸村くん!」とニっと笑う。
青春だな・・・。それと、あの時のように、“勝つことが全て”ではない。
この部活の人たちは、本当に楽しんでるんだ。
そう思うと笑みがこぼれてしまう。
『ふふっ』
「傘?」
『何でもないです。
ただ、明後日が楽しみだなぁって。』
「あたしもだよ。」
「なら、期待に応えてあげなきゃだね」
「そうだな!」
『え。今なんて??』
「だから、幸村先輩たちね、中学の頃は勝ちに拘ってたんだよーん」
「同じじゃん」
「それがそれが、今ではもう勝ちに拘ってないんだ。
ただ楽しんでるんだ!ちょっとテニスっていう競技超えるけど」
「綱渡りとかデビル化は仕方ないけど、風林火山とか、レーザービームとか」
と、指折り数えるみなちゃんに、私は苦笑する。
でも、テニスに興味なかったからなぁ。
帝光のような感じだったんだ。
だけど、今ではもう楽しんでる・・・。
なら、あの人たちもきっと・・・否、きっとはヤだな。
でも、また仲良くバスケやってるとこ見たいな。
(沙耶)(どうしたの?)
(大変だ!東京には黒子いるよ)(会えるねー!)
(ちがう!緑間とクソ峰がいる!)
(やだ!行きたくない!!)(でも、世の中は広いから平気かな!?)
(世の中は広いけど、東京はちっちゃいよ!!ほら!地図帳!!)(北海道ぐらい広ければいいのに!!)