私の物語
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━翌日━━
「幸村、着いたぞ!」
「真田うるさい。小学生じゃあるまいし」
「ていうか、真田の場合は小学生じゃなくて年寄りだろぃ!」
「ぶふぅっ!!丸井先輩、そりゃ失礼っスよ!」
「やぎゅー、オレ、もう歩けん。」
「暑いからって、そう言わないでください。
私だって暑いんですよ?」
「・・・(汗(オレの方が暑いんだけどな)」
にぎやかだなぁ。
それにしても、ここでかいよ。
立海や海常よりでかいって。東京ドームより敷地、広いんじゃないかな・・・。
東京ドームはないか。少し盛っちゃった。
「ねぇ、」
『はい?』
「なんっしょーか!」
「みなちゃん、テンション高すぎだから、下げて」
「プリッツ!(訳:むりっす)」
「・・・(イラァ」
みなちゃんのテンションにウザさを感じた幸村先輩は、機嫌が悪くなる。
でも、そんなのお構いなしに、みなちゃんは「で、どうしたんしょーか?」と幸村先輩に聞く。
これは、あとで真田先輩でストレス発散かな。ご愁傷様です、真田先輩。
そして、幸村先輩の気持ち、分かります。
たまに私も、ちょっと黙ってほしいなっていうときあります。
みなちゃんもそうだけど、八重ちゃんとか。
「氷帝のマネージャーが迎えに来ないな。」
「やっぱ、水城もそう思う?」
「おう!
普通にこういう時、誰かしらが迎えに来るが、大体はマネージャーだからなー。」
「お兄ちゃん・・・」
「ん?」
「お兄ちゃんって、本当にmanagerなんだね!」
「発音いいな!」
「褒めた私がバカだった!」
返す言葉が違うけど、ニカっと笑う水城先輩はすごい。
そして、褒めてないよね。嫌味言ってるだけだよね、みなちゃん。
そのとき、ぱたぱたと駆け足が近づいてくる。
こういう足音は運動部員の人じゃないし、男子でもない。
と、いうことは、女子だ・・・。
「ごめんなさぁい〜!」
え、
「立海のテニス部の方ですよねぇ。私、氷帝のテニス部のマネージャー、姫野雀(ひめのすずめ)ですぅ。」
「そっか。案内してくれるかな。(あー、やだやだ。この子ミーハーじゃん)」
(ゆ、幸村、顔!)
(オーラパネェっす)
(なんじゃ、こいつ)
(かわいいけど、厚化粧や性格・態度で無理。
あと、匂いとか。いつぞやの黄瀬の取り巻きの匂いみたいなのが・・・。)
そのあと、姫野さん(?)は幸村先輩に「じゃあ、ゆっくり歩くのでぇ、着くまでお話しましょーねぇ」
と、笑顔で言う。
今日は、幸村先輩たちは、お話しするために来たんじゃなくて、練習試合をしに来てるんだけどなぁ。
マネージャーなら、分かってるはずなのに。
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