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「なぁ井上、ベッドに行くか?」
「え?」
「…ソファも悪くねぇけど…狭い。」
「…うん…。」

俺の提案に素直に頷く井上を抱き上げ、俺の寝室へ向かう。
大人しく俺の首に手を回していた井上をベッドに下ろせば、彼女は従順にそこに座った。
俺もまた彼女の隣に座り、はだけたワンピースに手をかける。

「あ…。」

一瞬戸惑い、肩をピクリと震わせたけれど。
また直ぐに身体の力を抜き、俺にされるがまま、その白い身体を差し出す井上。

「いいのか?こんな突然に、こんなことになって…。」

ワンピースとブラを取り払えば、目の前には瑞々しい果実を思わせる17歳の井上の身体。

井上は慌てて露わになった胸を両腕で隠したけれど、その細い腕から今にも零れそうなそのたわわな膨らみに目を見張る。

多分、これ以上進んだら、ブレーキなんざ絶対にきかない自信があって。

けれど、今夜こんな風に結ばれる…なんて、数十分前には俺だって想像すらしていなかった訳で。

俺の方が僅かな躊躇いを捨てきれずそう尋ねれば、井上は恥ずかしそうに肩を竦めながらも、左右に首を振った。

「突然じゃ、ないよ?」
「え?」
「あのね、私ね…高校1年生の頃から、ずっと黒崎くんのことが好きだったの…。」
「井…上…。」

たつきから、聞かされてはいたけれど。
井上本人の口から「ずっと好きだった」と告げられ、俺の心が急速に、ふわっと軽く…そして温かくなっていく。

「だからね、すごく恥ずかしいけど…でも『突然』じゃないの。3年越しの片想いが、やっと実ったの…。」

そう、うっすらと涙を浮かべながら告げる井上に、俺の心臓がギュッ…と締め付けられる。

ああ、結局は、俺も井上をずっと待たせていたんだ。

ずっと余所見をしていた俺を3年待った井上。
眠り続ける井上を10年待った俺。

どちらの方が辛かったか…なんて、天秤にかけること自体、間違っているけれど。

でも、お互いの辛さを共有できる今だからこそ、きっと分かり合える。
10年の距離だって、今なら縮められる気がするんだ。

「ごめんな…あの頃は、俺本当にガキでさ…。手に入れた死神の力で皆を護るんだ…って、それしか目に映ってなくて…。」
「ううん…いいの。だって、そういう黒崎くんが好きだったんだもん…。」
「ありがとな。3年間、俺を好きでいてくれて。これからは…井上を護る。俺にオマエを護らせてくれ。」
「うん…。」
「誰にも…渡さねぇ。」

井上の華奢な身体を強く抱き締めて。
あまりにも鈍感すぎた過去の自分を詫び、そしてこれからの誓いを立てる俺の腕の中、井上もまた幸せそうに身体を擦り寄せてきた。

「うん…。黒崎くんも、10年も私を待っててくれて…ありがとう。」
「井上…。」
「私…黒崎くんがいなかったら、きっと帰る場所なんて何処にもなかった。これからもずっと…黒崎くんだけが、私の居場所なの。」

そう言いながら俺の肩に腕を回す井上を、ありったけの愛しさを込めて受け止める。

「ああ。」
「やっと…言えた。本当は、ずっと黒崎くんに『待っててくれてありがとう』って言いたかった筈なのに…『別に待ってた訳じゃない』って否定されるのが怖くて…言えなくて…。」
「…俺も…きっとオマエにいちばん言いたかったのは『ありがとう』だったんだ。待っててくれて『ありがとう』、俺を頼ってくれて『ありがとう』って。」
「黒崎くん…。」
「やっと、だな。」
「うん。やっと…だね…。」

そんな言葉を交わしながら抱き合っていれば、何だか俺達が今夜結ばれるのは「突然」ではなく「必然」だ…そんな気すらしてきて。
俺は井上に口付け、薄く開いた唇に舌を差し入れた。

「…ん…ぅ…。」

深く舌を絡め合ったまま、華奢な身体を俺のベッドへと沈めて。

長く濃厚なキスの後、井上の2つの膨らみを再び堪能し、やがてその手をゆっくりと下腹部へ進めていく。

「…あ…!」

反射的に閉じた白い脚を、力ずくでこじ開けて。
直ぐに俺の身体を割り入れ、開かれた井上の脚の中央、下着に覆われた部分に指を伸ばす。

「…ひぁっ…!待って、恥ずかしっ…!」
「…だから、もう十分待ったんだよ、俺は…。」
「あ、ああっ…。」

初めは、下着の上から、軽くその辺りを指先でこすりあげて。
指の腹でそこが既にしっとりと濡れていることを知った俺は、我慢できずにその指を下着の奥へと忍び込ませた。

「きゃあっ…!」
「すげ…溢れてる…。」
「やだ…言っちゃやだぁっ…。」

そう言って顔を両手で覆い、ふるふると首を振る井上。
初めて触れるオンナのその部分を探る様に、俺が指を這わせれば、どこに触れても井上の身体はビクビクと震えて。
そして、とめどなく溢れ続ける井上の蜜。

「…井上…これ、脱がすな?」
「え?あっ…!」

いよいよ抑えのきかなくなった俺が、井上の両脚から半ば強引に下着を引き抜けば、そこには既にぐっしょりと濡れた井上の花弁が、卑猥な光を放っていて。
もうすぐ、ここに俺のモノが…そう考えるだけで、未だかつて味わったことのない興奮と快感が俺の身体を貫く。

「…すげぇ…これが、井上の…。」
「や、見ちゃやぁっ…。」

井上の消え入りそうな否定の声すら、今の俺には興奮剤にしかならなくて。
俺は花弁の奥の泉の入り口に中指をあてがい、ゆっくりとナカへと沈めた。

「あ、ああぁっ…!」
「…は、やべぇ…すげぇ締めてくる…。」
「…く…あ、ふぁぁっ…!」
「痛いか?」
「……っ。」

俺がそう尋ねれば、羞恥に顔を真っ赤に染めながらも、首を左右に振る井上。
俺が埋めた指を動かせば、くちゅくちゅと水音を立てながら、井上の身体は確かに俺を受け入れる準備をしていることが解って。

愛しくて、愛しくて。
一刻も早く繋がりたくて。

指をずるり…と引き抜き、俺もまた全ての服を脱ぎ捨てた。




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