日常。

□「mmrc1225」
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「mmrc1225」

「ん…」
「おはよ、ママ。」
『ニコッ』

そう言って微笑う輪廻。

声が寝惚けていない。
俺より、早く起きたのだろう。

微笑う輪廻の白い首に、黒い袖と、其処から伸びる白い手が緩く巻き付いている。
骸の腕だ。

「おはよ、母さん。俺達に言う事は?」

蒼い瞳が、からかう様に微笑っている。
紅い瞳は、何かを期待する様に微笑っている。

「…Merry Christmas」
「俺達より先に、キリストを祝ってどうする」

鳴呼…。
寝惚けてんのは、俺か…。

「ママ。兄様は、お誕生日おめでとう、って、言って欲しいんだって。」
「お前もな」

コイツ等の誕生日より先に、キリストを祝うなんて、どうかしてる。
昇天したキリストより、現在、生きているコイツ等だろう。

「…Happy Birthday My Children」
『ぎゅっ…』
『ちゅっ…』
『ぎゅっ…』
『ちゅっ…』

我が家の王子様とお姫様が機嫌を損ねない様に、2人の頬にキスをしてやる。

「ありがとう、ママ。」
「ありがとう、母さん」

マットは、まだ寝ているのだろうか。
静かだ。

『げしっ』
「起きろ、マット」
「んあ…」

まだ眠っているマットの足に軽く蹴りを入れて起こす。

「あ…おはよ…メロ…。輪廻も骸も、おはよ…」
「おはよ、パパ。」
「おはよ、父さん」

瞳を擦るマットに、双子は、矢張り、何かを期待する様に微笑っている。

「マット、コイツ等に言う事は?」
「んー?…Merry Christmas?」
「はぁー…」
「ママと同じ事言った。」
「母さんと同じ事言った」
「?」

…本当、似た者夫婦だな…俺等って…。
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