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□#しあわせな君へ
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いま、しあわせですか。
幸せは人それぞれだと思いますが、ここでいう幸せは、アンタの大切なものが、アンタのそばにあることを指すとしましょう。
例えば家族、例えばバスケ。
どうか、アンタが幸せでありますように。
#しあわせな君へ
いまの俺の望みはそれだけです。
友人が父親になった。
パパ峰はさすがに全く想像ができなかったけど、会ったらなぜか直感で分かった。
この人はいいパパになる。
「つまみ結構買ってきたっスよー」
「おーでかした黄瀬」
青峰の家族が暮らす小さなマンション。
今は奥さんと子どもが病院にいるため、青峰一人だった。
#しあわせな君へ
ぷしゅっと爽やかな音を立ててプルタブを開ける。
青峰はチューハイを一気に飲み干した。
「早っ!!」
「久しぶりなんだよ、あいつの禁酒に付き合ってた」
「優しいっスね青峰っちｗｗｗ」
笑う黄瀬の肩を「うるせえ」とどついた。
普通に痛かった。
#しあわせな君へ
『青峰っちワンオンワンしよー！』
『いいけどお前負けるだろ』
『分かんないっすよ!!!』
遠い日々を思い返す。
それでも本気で相手をしてくれる青峰、模倣できない技術、すべてが輝いていた。
#しあわせな君へ
俺は彼が好きでした。
『青峰っちなんで最近部活来ないんすか』
『うるせーよ、ほっとけ』
バスケのカミサマに愛されすぎた彼は、あまりの愛の深さに息ができなくなっていた。
#しあわせな君へ
カミサマ、アンタが本当にいるのなら、 彼を、
しあわせに。
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