short story
□UMBRELLA
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今日も、雨。
傘持ってくるの忘れちゃった。
みんな帰っちゃったし…
雨があがるまで学校で待機…か。
たまには悪くないかもね、
…なんて嘘。無理。
……寒い。
真くん帰ったかな…
最近バスケばっかで顔見てない。
メール送っても
"無理なのだよ"
逢いたい逢いたい病。
なにが"なのだよ"なのだよーっ!
もー、雨うっとーしーな!
あたるわけないのに雨を相手に
殴る練習。
「バカなのか?」
振り返ると傘を持った真くんがいた。
『練習中なのだよ。』
「傘…忘れたのか?」
あ、今のスルー?
きついわあ。
『…忘れた。』
「ホントにバカだな。」
『ひどいよっ、せっかく会えたのに、ばかばかばっか…』
言いかけの妃芽をぐいと引き寄せると
「…あいあい傘…なのだよ///」
少し恥ずかしそうに目をそらす真くんにキュン。
『また、明日も雨が降りますように…!!!!』
「?」
『真くんとまたあいあい傘したいから///。』
「ッ…///」
ドキドキする雨の中で
「ば、バカか///」
と言って妃芽の髪をくしゃくしゃッとなでる。
『ちょ、くしゃくしゃじゃーん、』
「くしゃくしゃにしたかったのだよ。あ、ついでに妃芽もくしゃくしゃに…」
『へっ変態変態、!///』
そっぽを向く私に少しおもしろそうに笑う。
『…笑いすぎ。』
「可愛いからだ//」
『え?雨の音で聞こえなかった、もういっか…』
「何も言ってないのだよ!」
嘘。聞こえてた。
『あははッ』
「…何なのだよッ」
傘の中での秘め事。
☆☆☆☆☆☆☆☆
緑間が無性に萌えた時期((真顔
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ーUmbrella END