色々短編集
□カノウセイ：風見隼人（甘?）
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あの時はすごかった。どうしてあんな事件に巻き込まれたのかも不思議。どうして生き残れたのかも不思議。
・・・どうして隼人に様られてるのかも不思議。
「あのさ・・・隼人？」と声をかけてみると「んだよ」とぶっきらぼうに返されてしまった。
「いや、あの・・・なにこの状況？」
そう。私は今隼人に『壁ドン』されている。いやほんっと不思議。どうしてこうなった。
「何って、壁ドン？」
そして今は隼人に勉強を教えるために『隼人の家に来て』いた。
「・・・君って馬鹿なのにそういうことは知ってるのね」
「俺だって男だぞ、馬鹿にしてんのかよ」
「だって隼人バカだし・・・」
「う、うっせぇよ！」
「じゃあ質問も気分も変えよう。なんで壁ドンしてんの？ ち、かい」
「なんでって・・・あ。顔赤いぞ」
そりゃもうちょっとでキスする勢いの近さですから。
「きょ、距離が距離だからね。なんか段々近くなってない？」
「そりゃキスしようとしてるし」としれっという隼人の雰囲気はどこか大人びていた。
「っ・・・ば、か、なんで・・・」
返事を聞かないまま軽いリップ音だけが部屋に響いた。
「・・・鈍感？」
「鈍感でいいわ。自惚れる人じゃないから」
「はぁ、好き。好きだからに決まってんだろ」
「っ!? ほんとバカ!? 私なんか好きになってどうすんっ!? んっ・・・」
「好きなもんは好きなの。じゃあ返事どうぞ」
「今？」
「これから勉強しなきゃな？」
「う” ・・・だけど」
「え？ なんて言った？」
「好き、大好きだよ。隼人」
「!? おまっ・・・やめろ！ 不意打ちはやめろ！！」
「ふふっ、隼人照れてるー! さっ、勉強しよう？」
「・・・わーったよ」
（てゆーかこれから付き合うってことでいいよね？）
（それ俺のセリフだよ。返せこのやろー・・・）
（そうなの？ あははっ、隼人）
（んだよ・・・）
（（あ））
（「「大好き」」）