THE PRINCE OF TENNIS

□冬の帰り道
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サァーー

え!?嘘!?

傘なんて持ってきてないんだけどな

学校の玄関で私は心の中でため息をついた

天気予報…みれば良かった
なんて思いながら学校来るときのあのギラギラしてる太陽を恨んだ

これは濡れて帰るしかない

「あれ?五十嵐さん?」

『へ?』

いきなり声をかけられマヌケな声を出してしまったが
それは私の片思い中の同じクラスの不二くんだった

『あれ?部活は?』

「この雨だからね…」

今まであまり不二くんと話したことがない私は少し緊張した

あ、そっか…といい少しの沈黙が訪れた

「五十嵐さん、帰らないの?」
『…傘…忘れちゃって…』

「そっか…じゃあ一緒に帰る?」

神様、こんな運命ありですか?

『え?』

思わず聞き返してしまった…

「いや?」

と心配そうに聞いてくる

その表情にまたドキッとする

『いいの?』
私がそう聞くとすごい笑顔で
「いいよ」と言ってくれた

「クスッ、あ、でも帰り方違うなら帰れないよね」

『私はバスだよ?』

「じゃあ一緒だね!傘一本しかないから二人で入るしかないよね?」

青学からバス停まで少しあるし私の最寄りバス停は家からかなり離れてる
なんで忘れたんだよ私のバカ!!

『いやいや!そんな私濡れたままでも大丈夫だし!』

「風邪引いたらダメでしょ?」

これから何言っても拒否権なんてないような気がしたので うんと言って

青学の玄関をでた





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