THE PRINCE OF TENNIS

□冬の帰り道
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青学からバス停まで
二人共全く喋らなかった

この沈黙と静寂が少し怖かった
聞こえるのは雨の音と歩く音だけだった

バスを待ってる間
ふと不二くんの横顔を見ると
嬉しそうな顔をしてた

「ん?どうしたの?」

『ううん、なんでもない』

そう言うとバスがくるので私は前を向いた

「五十嵐さんはどこで降りるの?」

『えと、南青春台…』

「そっか一緒だね」

『そうなのっ!?』

こんな会話をしながら私達はバスに乗った

『不二くんと家近かったなんて知らなかったなぁ』

「まぁ、僕は部活あるしね」

『そうだったね!!』

…………

また始まる沈黙…


[〜南青春台〜南青春〜]

「もう…つくね…」

『そうだね…』

ドアが開くと私達は一緒に降りた

タイミングが一緒だったので向かい合って微笑んだ

また胸が高鳴った

好きな人と一緒にいれる時間がどれほど幸せなのかわかった

不二くんはまた傘を開き私を入れてくれる

「五十嵐さん、どっち?」

『ひ、左…』

「僕達なんかすごく一緒だね」

『そうなのっ!?なんか…運命みたいだね……あ…あはは』

なんか言った後から恥ずかしくなって顔が火照ってくるのがわかった

それを笑いで誤魔化したんだけど

不二くんはクスッと笑うだけだった



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