虹(hyde×Ken夢)連載
□【虹】第二章
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――奈名 side――
朝からGacktはsweet candyの始動準備に忙しそう
「Gackt忙しそうね」
G「日本のいろんなメディアにFax送ってるんだよ。Kenくんは?」
「メディアに?あ、Kenちゃんはスタジオで私が英語で書いた詞を日本語にしてくれてる。」
この屋敷にはレコーディングスタジオもあるのだ。
G「そっか。僕は君たちの日本テビューに話題を集めるために動いてるよ。君たちが日本に着く前の日に社長として会見を開く予定」
「会見?なんの?」
G「もちろん君たちのユニットのこととNANAは僕の妹で日本を拠点にするってこと」
「‥騒ぎになるかな?」
G「当たり前でしょw奈名はあのNANAなんだよ?」
「んー‥日本ではいまいちかなぁなんてw」
G「先月出したアルバム、日本でも1位だったけど?」
「そうなの?‥良かった!」
G「そう言えばhydeには話したの?」
「sweet candyのことはメールで‥」
G「そう‥」
「Kenちゃんとずっと一緒なのは嫌だけど日本にいてくれるのは嬉しいってさ」
G「‥日本に住めば嫌でもhydeに奥さんがいるってこと思い知らされるよ、何度もね‥それでも大丈夫か?」
「大丈夫!最初からわかってたことだもん」
Gacktは苦笑いする私の頭を撫で
またどこかへ電話をかけ出した。
―わかってる!奥さんいることも私とは未来はないことも―
暫くしてKenちゃんが満面の笑みで出てきた。
K「NANAー和訳できたで!」
「ありがとう!コーヒー入れるね?Gacktも飲む?」
G「うん、僕の部屋に持ってきて?PCいじるから」
「はーい」
G「順調だねKenくん」
K「うん、なんかスムーズに進んでるわ」
G「良かった!その調子でがんばって!」
GacktはKenの肩をぽんっと叩いて部屋に入った。
私は先にGacktにコーヒーを運び
Kenちゃんと自分のは
リビングのテーブルに置いた。
「お疲れさま」
K「どう?」
Kenちゃんは和訳を済ませた私の詞を見せてくれた。
真剣に目を通す。
「ん、完璧!」
K「曲はあれでOKやんな」
「うん、やっぱりKenちゃんの曲は凄いよね!天才だわ」
K「えーwありがとう!奈名ちゃんの曲も凄いいいやん」
「あ!それ!奈名ちゃんっての嫌!」
K「嫌ってw」
「奈名にして!」
K「‥奈名‥//」
―あれ‥?呼び捨てしただけでKenちゃん赤くなってる―
「Kenちゃん、顔赤いw」
K「う、うそやん!赤くないわっ//」
―かわいーっ。―
私はKenちゃんの横に座ってその顔を覗き込んだ。
K「ちょっ//近い///」
「え?Kenちゃん‥かわいすぎww」
K「うっさーい//」
照れながらそっぽ向くKenちゃんをからかい
ほっぺをつんつんしてると
今度は急にKenちゃんは振り向いた。
しかもそのまま私は抱きすくめられた。
「Kenちゃん///」
K「これで動かれへんやろ//」
「は‥離し‥て//」
―やばいよ//Kenちゃんにドキドキしてる―
K「もうからかわん?」
「‥うん」
K「あんな風に男に顔近付けたりしたらあかんよ?」
「なんで?」
K「奈名‥は外人に囲まれて過ごしてたから、そんなフランクな感じが普通なんやろうけど、日本でしたら襲われるでf^_^;」
「‥まさかw」
K「ほんまやし!だからしたらあかんよ?」
「うー、うん」
K「よし」
そういうと やっと私を離してくれた。
K「お父さんみたい?」
「う、ううん‥彼氏みたい」
K「奈名の彼氏はhydeやろー?w」
「不倫でも彼氏って言うの?愛人じゃないの?」
K「愛人ってなんかやらしいw‥彼氏やないんなら他に彼氏作る?」
「え?そんなことはしないよ」
K「でもhydeには‥‥いや、この話はやめよ」
「hydeには奥さんいるから私が彼氏作ってもチャラ!‥でしょ?」
K「奈名‥」
「でもhydeやきもちやきだから作んない!それにhydeしかいらないもん!」
―なに力説してんだ私‥―
そんな私をKenちゃんはまた抱き締めてくれた。
ぎゅー‥
「Kenちゃん‥」
K「大丈夫やで?俺はいつでも、ずっと奈名とhydeの味方でおったるから」
私はKenちゃんの背中をぎゅーっと抱き締め返した。
「ありがとう‥」
―不倫なんていけないことってわかってる。責められて当たり前の恋。でもこんな風に味方って言われるなんて‥嬉しかった。Kenちゃんのうでの中は凄い暖かくて、ずっと抱き締めていたかった―
Gacktの邪魔が入るまでw
G「hydeに言い付けよー」
私たちはGacktの言葉にバッと離れた。
クスクスと悪戯気にGacktは笑う。
K「びっくりしたぁ‥」
G「クスクス‥でも二人、結構"絵"になってたよ」
むーっとしてる私の頭をポンポンっと優しく叩いてGacktは言った。
G「やっぱりKenくんは凄いね、奈名はあんまり他人に本心見せないのに‥Kenくんには気を許してる」
K「‥そうなん?」
「‥ほんとだ!Kenちゃんには素直になれる」
私がそう言うとKenちゃんは
ふにゃあって笑う。
―やっぱりKenちゃんかわいい‥私はhydeより先にKenちゃんに会ってたなら、間違いなくKenちゃんを好きになってただろうな‥―