虹(hyde×Ken夢)連載

□【虹】第五章
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――奈名 side――
 
 
「hyde‥」

hydeにさよならを言ってしまった。
勢いで取り返しつかないことを‥

私は脱け殻のようにhydeのことを考えていたら
Kenちゃんが来た。

K「奈名大丈夫か?」

「え?なにが?」

K「hydeに聞いた‥別れたって」

「うん‥」

K「で 奈名は大丈夫なん?」

「‥大丈夫」

K「hydeは大丈夫やなかったで、アイツ今病院や」

「え‥‥‥‥なんで?」

K「奈名にさよならって言われたショックで倒れたんよ」

「そんな‥」

K「ほんま信じられへんやろ、どんだけ弱いやって話。‥でもそんだけ奈名を愛してるんやなぁ」

私は黙ることしかできなかった。
私はちゃんとhydeを愛してた?
大切にしてた?
こんな簡単にさよならなんて言って‥

あの時hydeはイライラしてただけ
わかってた‥なのに
どうして"hydeしかいらない"って言わなかったのかな
どうしてhydeに安心する言葉の一つも言わないで
さよならなんて言ってしまったのかな‥

って考えてたら
Kenちゃんに抱き締められてた。
 
 
「‥Kenちゃん」

K「奈名、ヤスんとこ行くな‥」

「え?」

Kenちゃんは
いつものように大丈夫やって言ってくれるんだと思ってたから
少し戸惑った。

K「誰んとこも行くな」


hyde以外を見るなってことだよね

「ん‥行かない‥ごめんねKenちゃん、いっつも迷惑かけて」

Kenちゃんは真剣な顔で
私を覗き込んで
唇を近付けてきた

あ、キスされる‥‥‥

と思ったら
ニカッと笑って離れた

「迷惑ちゃうで!hydeんとこ行こか!」

呆然としていた私の頭をくしゃっと撫でてた。
 
びっくりした‥
Kenちゃんのこと
女遊びが激しくて手も早いなんて
誰が言ったんだろう
私には何もしないよ
例えKenちゃんちに泊まっても‥

そっか、私はKenちゃんにとって
"女"じゃないんだね


私はKenちゃんにhydeのいる病院まで連れてきてもらった。

「hyde‥」

私を見てhydeは体を起こした。

h.奈名「‥ごめん!」

私たちは同時に謝った

h「奈名は悪ないっ!俺が悪いねん!ほんまごめんな?」

私は何回も首を横に振った

h「奈名、来て?」

hydeが呼ぶから
hydeのベットの上に座った

h「奈名‥」

hydeは優しく私の頬を撫でた

h「さよならやなんて‥嫌や‥あんなん言わんといて?‥俺‥」

泣き出したhydeを
私から初めて抱き締めた
hydeは肩を震わせ
声を殺して泣いている

「ごめんねhyde‥泣かないで?」

h「だって‥」

愛しくて愛しくてたまらない
hyde‥大好き

「hyde‥hydeだけ愛してるから」

h「ほんま?!」

hydeはパッと顔を上げて
涙で潤んだ目のまま見つめてくる

こんなhydeを見たら
絶対離れられないよ
 
 
暫くhydeの頭を撫でていたら
だんだん落ち着いてきたようで
ドアにもたれていたKenちゃんに目をやるhyde

h「Kenちゃんいろいろありがとう‥」

K「うんにゃ、かまへんよ」

h「朝には帰るから、今日は奈名をお願いします」

K「お願いって送るだけやんかw」

h「うんw」

私たちはKenちゃんのおかげで仲直りできた。
Kenちゃんと病院を出ると雨が降っていた。
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