赤と青
□何となく呼んでみただけ
1ページ/3ページ
「サカズキ!」
「何じゃ」
「いや、何となく呼んでみただけ♪」
「…」
コツ、コツ、コツ
「ちょ、待てよサカズキ!」
ガシッ
「俺が嫌なの?」
クザンは潤んだ目でサカズキの腕を掴む。
「…おどりゃ、場を考えろバカたれ!」
此処は海軍本部の中心地だ。
大将の他に中将や元帥が出入りする廊下でこんな事されては…わしに目の前で恥をかかせる気か。
「じゃサカズキの部屋に行こーよ」
「何じゃと?わしはこれから報告書を提出せんと…」
「サカズキ」
チュ
サカズキに近寄り、触れるだけのキスをした。
「…今が良いんだ」