忍者短篇

□Amor louco
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「ぐっ…ひ、ひだ…もうやめ…ぐっぁぁああああ!!!」





耳を劈く女の声。





鼻腔をくすぐる鉄の匂い。





そして、俺の身体を駆け巡る痛みと言う名の快感…。





飛「お前が悪いんだぜ…心羅ちゃんよォ…。」





三連鎌の刃を、俺の左腕に這わせれば女の瞳には恐怖の色が映る。





飛「心羅、痛ぇか?」





刃を這わせたまま問い掛けるが、何も言葉が返ってこない事に腹が立ち、三連鎌を左腕にザクッと突き刺した。





心羅「あ"ぁぁぁあああ"あ"あ"!!!」





飛「良い声で鳴くんだなァ…。ククッ…そんなに気持ち良いかよ?」





あァ、血の海で泳ぐこの女はなんて綺麗なんだ。





飛「じゃあよォ…、もっと気持ち良い事しようぜ。」





俺は懐から黒い折り畳み式の鑓を取り出し、自らの心臓に切っ先を向けた。





飛「コレ、最ッ高に痛くて気持ち良いからよ…。…いくぜ。」





なんの躊躇いも無く、心臓に一突き。





今度は、女の張り裂けるような声が聴こえなかった。





心羅「ひ、だん…。」





"愛してるよ…"





あァ…、気持ち良い…。





end.



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