蠅王短篇
□summer!
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きっとまた躊躇って、あれこれ言うんだろうなー。
とか想像してたら、いつになく素直に俺の前に来た。
え、ちょ、古市くん?
いつもと違くねぇ?
「古市…?」
古市の手が、Yシャツの第3ボタンまで下りたかと思うと、鎖骨辺りにひやっとした感覚が広がる。
「お前…、顔真っ赤。可愛すぎんだよ、ったく…。」
俯いてあまり見えない古市の顔。
耳まで真っ赤だっつーの。
そーいう古市がなんだか堪らなく可愛くて、胸元に引き寄せた。
「ばっ…、男鹿っ!//」
「黙っとけよ、貴之。」
そう言ってる俺だって、きっと赤くなってるはず。
いつになく火照る身体が、そう物語っていた。