失くしたモノ
□いち
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いつも両親からは言われることは同じで。
「おなじ兄妹なのに、どうしてお前は、海斗のようにならないんだ?」と、父。
「その程度しか出来ないくせによく帰って来れたわね?海斗は、いい子なのに…。あんたはどうなのよ。」と、母。
いつから名前を呼ばれてないのかなんて覚えているはずもなく。
涙なんていうものも、悲しいということも、なくなって。
今はただ、虚しさがあるだけ。
日々の生活は、無意味な繰り返しのように思えて。
生きる意味さえわからなくて…。
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