ハレルヤチャンス
□夏祭り
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「お〜い冴!早いな?気合い入りすぎ!」
「ふぇっ?」
「まだ集合時間まで30分以上もあるぜ!?」
「うん。って優もじゃん?」
「俺は、にゃんにゃん家に迎えに行く途中なの!!」
「へっ?そうなの?」
優は、いきなりニヤニヤし始めた
「冴も迎えに行ってみたらどうだ?」
確か昔もこんなやりとりした
その時は
“何勘違いしてんだよ?そんなんじゃないし”
って誤魔化した
でも今は、今だから
「うん。行ってみようかな?」
「へっ?えええっ!?」
「何そんなにびっくりしてんだよ?」
「冴もしかして、熱ある?」
おでこに手を当て、本当に心配している
「何馬鹿なこと言ってんだよ?じゃあ、また後でね!」
そう言って、もちろん向かうは柏木家
“ピンポーン”
少し緊張しながら、インターフォンを押した
「はーい」
この声は、りんちゃんのお母さんだ
「こんにちは、いきなりすみません。宮澤冴です。」
「あら、さえちゃん!!もしかして、由紀を迎えに来てくれたの?ちょっと待ってね!」
“ガチャっ”
「ごめんね、もうちょっと準備に時間かかりそうなの?準備できるまで上がって待ってて?」
「はい。じゃあ、すみません。お邪魔します!」