ハレルヤチャンス

□変態ババア現る!?
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無性にイライラしてきて、クローゼットを思いっきり叩いた



“ガラガラ、ガシャーン”


嫌な音がした


恐る恐るクローゼットを開けてみると、手が届かないように一番上に置いたはずのりんちゃんとの思い出の品を入れた箱が落ちてきていた


バットタイミングにも程があるよ


片づけようとしたけど、嫌でも目に入ってきてしまう思い出の品たち


自然と目頭が熱くなってくるのが自分でも分かるくらい


そしてこぼれる涙。



何故か幻聴まで聞こえてきちゃったし


冴ヤバいかも・・・


「あーん。かわいい。後悔して泣いてるんだ。ウフ。食べちゃいたい。」


ゾクッとして、恐る恐る後ろを見てみると、そこにはゴールド水着を来たババアがいた



「あんた。私のこと変態ババアだと思ったでしょう?もう、失礼しちゃう。そんなに悪い子にはご褒美あげれないわよ。」


さっきから、この変態ババアが話す度に寒気がするんだけど


冴は体丈夫な方だけど、風邪ひいたかな

とりあえず、変態ババアに話しかけてみた


「あのー。あなた誰ですか?てかなんで、ここに?警察呼びますよ。」



「あーん。いやーん。私はめーたんよ。ウフ。」



はぁー


ノンティーが春になると変態が増えるって話していたのは、本当だったんだね

冷めた視線にきづいたのか、めーたんという変態ババアが、真剣な顔で話し始めた

「私は妖精だよ。だから魔法を使えるの。あなたは後悔してる。だから、過去に戻して、やり直しさせてあげることも可能なの。」



その時の俺は精神的に相当おかしかったのかもしれない

何故かめーたんという人の話を最後まで聞いてしまった

そして、戻して欲しいとまで考え始めてしまった



「あーん。素直な坊やだわ。ウフフ。お姉さんが良いことしてあげようかしら。」



俺の心が読まれた


「もし、冴ちゃんが過去に戻りたいなら、《ハレルヤチャーンス》って言って、どや顔しなさい。」


なんなんだこの変態ババア

急に現れて変なことばっかり言ってさ


「やだー。まだ信じてないの?ちなみにいつに戻りたいのかしら?」


「じゃあ、とりあえず高2の4月。」


「なるほど。あなたと由紀ちゃんの最初の出会いね。」


マジかよ・・・

この変態ババア、本当に妖精なのかもしれない


「さあ、言いなさい。さらば求められん。ウフフ。」


とりあえず言ってみて、何も起きなかったら、警察呼ぼう


「ハレルヤチャーンス。」


どや!!

ノンティー疑ってごめんね。
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