大空とヒットマン

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「十代目!」
「望美!」
「隼人ぉ、武ぃ」

今回のバトルフィールドはグラウンドらしい。
有刺鉄線で囲まれたグラウンドの中には、ガトリングがいくつも置かれている。
しかし、待てど暮らせど雲雀は来ない。
雲のハーフボンゴレリングはリボーンに突き返されていた為ここにはあるが、雲雀が来ないのでは意味がない。
ち、と舌打ちをしてリボーンはチェルベッロに掛け合いに言った。
暫くして、リボーンが帰ってくる。
掛け合いがうまく言ったのか、帰ってくると同時に大声を張り上げた。

「よし、来い。ウー、ノー!」
「「お呼びですか、リボーン様」」

リボーンの張り上げた声に応じて男が二人、姿を表す。
かたや、青い髪に黄色い服のウー。
かたや、黄色い髪に青い服のノー。
彼らは双子である。
ボンゴレが有するヒットマンの中でも手練れのヒットマンだ。

「時間です。両者、リングにお入り下さい」

チェルベッロの合図とともに、ウー、ノーはリングに入る。
XANXUS側はリボーンの予想に反して機械のゴーラ・モスカではなく、ローブで顔を隠した人物が二人、リングに飛び込んだ。

「貴殿達に恨みは無いが……」
「……命令なのだ、悪く思うな」

二人の獲物、鎖鎌を取り出したウー、ノーに対して、相手は構えすらとらない。
この期に及んで戦いを放棄したのか、とリボーンは思った。

「今宵のバトルフィールドは、クラウドグラウンドです。フィールド内にはガトリング、感知式の地雷も設置してあります」
「今回は2対2ということで、ウー氏、ノー氏のどちらかか偽物のハーフボンゴレリングを所持しています。XANXUS様側の雲の守護者も同様です」
「勝利の条件は、本物のボンゴレリングを完成させること。制限時間はありません」
「では、バトル、開始!!」

双子が駆けた。
同じタイミングで鋭い刃が付いた錘を投げる。

「「(仕留めた!)」」

しかし、ローブは闇に消えるように無くなり錘を避けた。
いつの間にか、双子の後ろに立つローブ。
キュッと鋭くターンして、ウー、ノーは再び相手と対峙する。

「(……静かだな)」

そうリボーンが思うくらいに、今の交錯は静かなものだった。
2度目の交錯。
今度も静かではあったが、ウー、ノーはその場でバランスを崩して倒れた。
リングが血で染まる。
膝から下が無い。
彼らの足は切り飛ばされていた。
切ったのは勿論、ローブの2人。
太刀筋も獲物も見せず、この双子ほどのヒットマンの足を切り飛ばした腕前に、リボーン達は戦慄する。
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