パロディ−parody
□家族編【休日】
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【休日】
「パパー!今日はカラオケ行こうよ!」
「いいっスねー!」
「ボクも賛成です」
「おい…今日はせっかくの休日だってのに」
リビングのソファーに深く腰掛ける順平パパの周りには涼太、テツヤ、わたしがいる
パパはランニングから帰ってきたところだけど、パパと一緒に遊びたいわたしたちは容赦ない
「休日だから遊ぶんスよ!」
「そうだよ。休日は遊ぶものだと思うけどな」
「ママ!」
俊ママがキッチンから声を掛ける
ママもパパには容赦ない
「ママが言うんだから、決まりですね」
「…しょうがねえな」
「やったー!」
「カラオケだカラオケー!」
こうして今日は一家でカラオケに行くことになった
カラオケに行くとまずは涼太が歌って盛り上げる
そこにわたしが加わり、テツヤも歌い始める
そしてわたしたちのテンションが上がり始めた頃、マイクをパパに渡すのだ
「はい!次はパパの番ね」
「お前らで楽しめばいいのに…」
「いやいや、パパが歌わなきゃっス!」
「曲はこれでいいよね」
かかる曲はパパの十八番
イントロが流れればさっきまでの嫌な顔はなくて
自信に満ちた表情でマイクを構えている
〜〜〜♪
見た目から想像できないほどのやさしい歌声にみんなで聞き惚れる
そう、パパは歌がうまい
みんなはこのパパの歌声が聞きたくてパパをカラオケに誘うのだ
なんとなく涼太に視線を移すと目が合った
涼太はニコッと笑って唇を動かす
き て よ か っ た ね
そう読み取れたからわたしも笑顔を返す
パパに視線を向けると真っ直ぐテレビ画面を見つめて歌っている
その真剣な表情がわたしは大好きだ
でもその表情は歌い終わるとすぐに崩れて眉間にシワを寄せた
「……つ、次歌えよ」
「いや、ちょっと休憩」
「わたしもー」
「ボクもです」
「ママも」
「なんだよ、みんなして…!」
みんなパパが大好きで、パパを中心にみんなが笑顔で
わたしはこの家族に生まれてきてよかったな、っていつも思うんだ
「パパが歌っててよ」
「…?!そんなこと言うなら帰るぞ」
「ひどいー」
「パパが歌わないで誰が歌うのー?」
いつまでも仲良く遊びに行く家族でいたい
そう願う今日この頃
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日向くんのキャラソンを聴いていて浮かんだネタです
細谷さん歌うまなので^^