桜恋唄 番外編 〜その壱〜

□再会
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『……お久しぶりですね、風間さん』



長州侍を追討すべく天王山へ向かう新選組。

奴らと対峙した俺の前に、ゆっくりと歩み出てきた者が居た。



「ほう……貴様は如月か」



────あの夜。

俺は奴と出会った。



ふわりと風がたなびく。



『ちょっと待ちなよ』



その声にゆっくりと振り返れば、鋭い光を宿したふたつの瞳とかち合った。



「仲間の仇でも取りに来たか」



先刻、池田屋にて新選組の一人と刀を交える。

金属の同士のぶつかり合う音が響く事、暫く。

相手の男は最早戦える状態では無い。

その最中、飛び込んできた者が居た。

奴は俺を追って、二階の窓から飛び降りたらしい。




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