桜恋唄 番外編 〜その壱〜
□哀しみ
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自慢だった父様。
優しくて、皆から慕われて、大好きな大好きな父様。
会いたい。
父様に、会いたい。
その一心で京の町までやってきた。
そこで出会った新選組の皆さん。
初めこそ怖かったけれど、一緒に過ごしていく中で、噂に聞くような血も涙もない人斬り集団ではないと分かった。
将軍だとか、攘夷だとか、あまりそういう事には詳しくないけれど、皆さんが何の為に戦うのか、何を守ろうとしているのか、少しずつだけど理解出来てきた気がする。
そんな中で……明かされた真実は、あまりに重たいものだった。
何故父様が、人を狂わすような薬を……?
まさか。嘘。そんなはずない。
でも……。
京にやってきた日に遭遇した、あの化け物。
そして、今回の事件。