桜恋唄 〜その壱〜
□第二話
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「俺は、見逃してやっても良いと思う」
藤堂さんは困ったような顔をしていた。
「此奴は別に、彼奴らが血に狂った理由を知っちまったわけでもないんだしさ」
……理由?
何か、特別な理由があるの……?
目を瞬いた私を見て、土方さんは忌々しそうに舌打ちをした。
「……平助。余計な情報をくれてやるな」
失言に気付いた藤堂さんは、慌てて口を両手で塞ぐ。
「あーあ。これで益々、君の無罪放免が難しくなっちゃったね」
「ご、ごめんな……?」
「……副長。結論も出ない事ですし、一旦この者を部屋へ戻しても構いませんか?誰かがうっかり秘密を洩らせば、処分も何もなくなる」
「そうだな。そうしてくれ」
『なら俺が行くよ。一君はこのまま話し合いを続けてて』
「ああ、宜しく頼む」
そうして私は、如月さんに連れられて部屋へと返される事となった。
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⇒ 第二話 番外編(藤堂)
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