桜恋唄 〜その壱〜
□第四話
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そんなこんなで賑やかな広間に、源さんが入ってくる。
「ちょっと良いかい、皆」
その声はいつものように穏やかだったけれど、表情は真剣そのものだ。
和やかな空気が一瞬で硬いものに変わる。
「大坂にいる土方さんから手紙が届いたんだが、山南さんが隊務中に重傷を負ったらしい」
手紙によれば、総長は相当な深手を左腕に負ったそうだ。
ただ、剣は握れないが命に別状はない……。
そういう事だった。
……しかし。
刀は片腕で容易に扱えるものではない。
最悪、総長は二度と剣を振るえない。
数日中に戻ってくるだろう……、そう言い残して、源さんは出て行った。
訪れる沈黙。
俺達は砂を噛むような気持ちで食事を済ませ、それぞれの自室に戻った。
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⇒ 第四話 番外編(斎藤)
⇒ 第四話 番外編(沖田)
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