桜恋唄 〜その壱〜
□第十一話
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「役に立たない人だなぁ!無茶を通すのが鬼副長の仕事でしょうに」
「だったら総司、てめえが副長やれ。んで伊東派の連中を屯所から追い出せ」
「あはは。嫌ですよ、そんな面倒臭いの」
総司はけらけらと明るく笑って────はあ、と溜め息を吐いた。
「……様々な考えを持つ者が所属してこそ、組織は広がりを見せるものだ。しかし、無理な多様化が進めば、内部から瓦解を始める可能性もある」
『一君、それは縁起でもないでしょ』
黙ってそれを見ていた俺と一君もまた、
小さく息を吐いた。
入隊してくれたのは有難い事だけど、伊東参謀の存在は残念ながら頭痛の種だった。
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⇒ 第十一話 番外編(原田)
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