桜恋唄 〜その壱〜
□第十七話
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『副────』
目が合ったまま逸らす事も出来ず、俺は口を開くが、その言葉は最後まで言えずに終わる。
すっと手が伸びてきて、温かいそれが頬に触れる。
親指が、目の下の辺りを優しくなぞった。
「……冷えてるぞ。さっさと部屋に戻れ」
副長は手を離すと、それだけ言って自室の方へ廊下を進んでいった。
『…………』
一人残された場所で、もう一度天を仰ぐ。
『……寝よっか……』
誰に言うでもなく呟くと、身を翻し自室へと戻る事にした。
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⇒ 第十七話 番外編(土方)
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