桜恋唄 〜その壱〜
□第三話
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「今の京は治安があんまし良くねえし、人探しは楽じゃねえよなぁ……って、女ぁ!?」
「如月さん、気付いてたんですか」
『まあね。その仕草や立ち振舞いはどう見たって男のものじゃない。……そうだよね、一君?』
「ああ、ほたるの言う通りだ。少し見ていれば分かる」
「それマジ? 確かに言われてみれば、動きがお淑やかな感じしてたっけ……。つーか二人共、いつから分かってたんだよ」
藤堂さんは納得した風な様子だが、少しも気付いてなかったらしい永倉さんは、まるで頭でも殴られたような顔をしている。
「言葉もないか、新八。……女関係には最高に疎いもんな、お前」
原田さんの非情な一言に、永倉さんが何事か言い返そうとした時。
それを遮って斎藤さんが口を開いた。
「ひとまず副長達の所へ行こう。事情の説明は全員が揃ってから、改めて頼む」
「あっ、はい」
斎藤さんに静かな視線を向けられて、私は思わず素直に頷き返したのだった。
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⇒ 第三話 番外編(永倉)
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