桜恋唄 〜その壱〜

□第四話
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

────あれから早一週間。

中庭に面した縁側で、総司と一君と、他愛ない話をしていた時だった。



「おはようございます」



声に振り返れば、そこには彼女────千鶴ちゃんが立っていた。



『おはよう』



にっこりと微笑めば、千鶴ちゃんの表情が少し和らぐ。



「俺達に用があるなら言うと良い」


「実は……。父様を探しにそろそろ外へ出たいなと思って」


「それは無理だ。お前の護衛に割く人員は整っていない」



取り付くしまもなく一君に却下されてしまうが、千鶴ちゃんは諦めずに食い付いていく。



「……ならば俺が試してやろう。その腰にあるものがただの飾りでない事を証明してみせろ」


「え!?」



驚いた様子で一君と自分の腰にある小太刀を見る千鶴ちゃん。



「でも、斬り掛かるなんて出来ません!刀で刺したら、人は死んじゃうんですよ……!?」




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