妖精達の日常

□真っ赤な果実は…
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〜ある日のフェアリーテイル〜
ルーシィ:「美味し〜い♪」
ミラ:「そう?
喜んで貰えてよかったわ。」
カウンターでミラジェーン特製のショートケーキを頬張るルーシィ。
今日は殆どのメンバーが仕事で出払っていて、珍しくのんびりした時間が流れていた。
ジェラール:「ただいま戻りました。」
そこに、仕事を終えたジェラールが帰ってきた。
ミラ:「あら、お帰りなさい。
ケーキあるわよ、良かったら食べる?」

ジェラール:「あぁ、頂くよ。」
そう言ってルーシィの隣に座る。
ルーシィ:「おかえり、ジェラール。
今回は一人なんだ、珍しいね。
エルザは一緒じゃないの?」
ジェラール:「あぁ、比較的簡単な仕事だったから一人で行ったんだ。
ルーシィこそ、ナツとハッピーは一緒じゃないのか?」
ルーシィ:「今日はハッピーと2人で出掛けるんだって。
私だって、いつもいつもナツに振り回されてる訳じゃないわよ?」
ジェラール:「ははっ、それもそうか。」
ルーシィ:「そうそう。
と・こ・ろ・で、最近エルザとはどうなってるの?」
ランランと瞳を輝かせて訪ねてくるルーシィ。
ジェラール:「えっ!?///
い、いや、どうもこうも…、別に…///」
ルーシィ:「えーっ!?
何もないの!?
信じらんなーい!!」
ジェラール:「すまない…ι」
ルーシィ:「まっ、仕方ないかー。
エルザもジェラールも恋愛に関しては疎そうだもんねー。」
ジェラール:「あっ、あぁ。」
ルーシィのそのセリフで、少し手が触れ合っただけでも照れて逃げ出してしまう、愛しい人の姿が頭に浮かぶ。
ジェラールが知らず知らずのうちに口元を綻ばしていると、目の前に可愛らしいショートケーキの乗った皿が置かれた。
ミラ:「はい、お待たせしました。」
うつ向いて物思いに耽っていたジェラールが顔を上げると、天使のような微笑みを称えたミラジェーンが紅茶を差し出してくれた。
それを「ありがとう。」と受け取り、少し口に含む。
優しく甘い香りのするカモミールティーと、真っ赤なイチゴがチョコンと乗ったショートケーキ。
大の大人の男が口にするには、ちょっと可愛らしすぎるな…と、思わず苦笑を漏らした。
どうせこう言う可愛らしいケーキを食べるならば――…。
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