遠い空から見守って


□09 闇の中から
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雷名轟く空の色を見上げて、二つの影が走っていた。

「うひょーっ!」

「あっ!今光ったよ!」

「へい!カモン、夢近ぁ」

「ぎゃー寿彦、稲妻落ちた」

喚きながら夢近と寿彦がドアを締めた。

「はー、怖かった」

「あー、面白かった」

二人して同時に言って顔を見合わせる。

「ははは」

「ふふふ」

と、急に玄関のスイッチが切れた。

「あれ?ヒューズ飛んだかな?」

慌てて寿彦が電気メーターを確認すると。

「あれ?切れた」

電気はうんともすんとも言わなくなった。

「おいおい電気付かないってか!」

そのまま、陽は傾き雷は更にガラガラと音を立てていた。

「寒いね………」

ヒーターが使えず震える夢近に。

「暖めてやるよ」

いきなり寿彦が服を脱いだ。

「え、ま、待て寿彦、本気か?」

戸惑う夢近に寿彦は構わず押し倒して服を剥ぎ取った。

「あらぁー!!」

「ま、ま、ま、待てって寿彦」

「待たない」

1番行為から離れていると思っていた寿彦からのアプローチに、夢近は焦った。

「う、あ、と、寿彦」

「闇の中のセックス燃えるぜー!!」

何も見えない暗い部屋で、雷の光だけを頼りに体と体がぶつかり合う。

「ん、あ、寿彦………」

「力を抜いて、夢近」

耳元から囁かれる声に、ふっ、と力が抜ける夢近だった。

「いや、イヤ、あっ!!」

「ん?ここか?ココがいいのか?」

「あっ!!あっ、あっ、あっ」

突き上げるように肉棒が夢近をグチャグチャにかき回す。

「あーん!!い、い、イイ」

「それ、ズボズボズボ!」

「あーっ!!」

肉棒の動きに夢近は射精しっぱなしだった。

「ああ、夢近締め過ぎ!」

寿彦のモノがぐんぐん膨らんでいく。

「中に出してイイ?」

答えを聞く間も無く中出しされる。

「ふ、う、うー」

「う、あ、もっと」

ガリ、と爪先が寿彦のモノを掴んだ。

「ん、ん、ふぅっ」

「あっ、ソコはダメーっ!」

そんな事を言われるとますます燃える夢近だった。

「んーっ!んーっ!ああ、イイ」

「ふむぐあ………」

「もうイク!イク!イクってば!」

叫びながら、もうどっちがどっちか分からなくなっていく。

「あっ!あっ!あっ!」

「んっ!んっ!んっ!」

互いにビュるビュるビュると射精しながら尚もモノに向かって這いつくばっていく。

「あっ、ああああ!」

絨毯の上をゴロゴロ転がる。

「ん!イイ!はぁー!」

「ふっ、ふっ、ふ」

何度も何度も二人してイキまくった。

闇の中から聞こえる甘いひと時はいつまでも続いた。

「あっ!イヤイヤイヤイヤやぁ!!」

「んっ、ふっ、うーん!!」

そして、陽は昇り始めた。






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