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□ひなののののはな
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「…雛乃、もう着いたから起きろっ!」
双子の兄の直人である。前日の寝不足のせいか、雛乃は電車の中で爆睡していた。どうやらさっきのは夢だったようである。
向かいの席にはいつしか、途中の駅から乗り込んでくる隼人の姿があった。
「は…隼人くん、」
「どうした、雛乃ちゃん?」
「私も…隼人くんのこと、好きだよっ!」
雛乃は起きたはいいが、まだ少し寝ぼけているようである。隼人はいきなりの告白に少し驚いた。
「だからどこにも行かないで、隼人くんっ!…ん?夢かぁ…」
「やっと夢から覚めたかww」
赤面する雛乃の隣で、直人は苦笑していた。
三人は駅のホームに降り立った。涼しい風が心地よく感じられる朝だった。
出口に向かって歩きながら、隼人は雛乃の耳元でそっと、
「俺も雛乃ちゃんのこと、好きだぜ」
とささやいた。
「雛乃、隼人いまなんて言ったんだ?」
「お兄ちゃんには教えないもんっ!ね、隼人くん☆」
「そーだそーだwwなんで直人なんかに教えなきゃいけないんだよww」
そして三人は、学校行きのバスに乗り込んだ。

その日雛乃と隼人は、学食の端の方の、あまり人がこないような場所で昼食をともにした。
「俺は今まで、自分が勝手に雛乃ちゃんに片思いしてるだけだと思ってた…雛乃ちゃんにもその気があったとわかって少しほっとしたよw」
「わふぁひもふぁお〜☆(私もだよ〜☆)」
「もう、メロンパン頬張りすぎだってwww」

こうして二人の恋は始まったのである…。

(09/6/22書込)
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