遥かの本棚4
□ずっと君のそばに
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ずっと、君を見ていた
俺はその強さに惹かれて
その強さと反対の弱さに
もう一度惹かれてた
ひとつだけじゃなくて
幼い頃から少しずつ
大切に育んできたキモチ
そう簡単には渡せない
「え?」
「…だから、流星を見に行きたくないか?って」
「行きたい!」
流れ星がそんなに見たいか?
俺はそうは思っても口には出さない
「なら、用意してこい」
「うん!」
ただ…二人で少し遠出したくなった
それに望美が喜ぶ事をしてやりたいから
バイクに乗って展望台のある山に行く
夜中から朝方迄が綺麗に見えるらしい。
「…綺麗」
「まあな…あっちに比べたら全然だけどな」
「比べらんないよ、あっちは星の海だし」
「下手すればシャワーってか?」
空を見上げて話をする
古い話や、あっちに居た頃の話
辛かった事があっても空を見ていたこと
「だって、空の向こうには将臣くんがいるから」
「…そうだな。」