遥かの本棚4

□月ヲ喰ラウ
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「…将臣くん、なんで将臣くん以外に喰われなきゃならないの?」

「月、は望美だろ?それに…」

ふと考えついたそれに自分でもあきれた

「それに?」

「…。望美を食うのは…俺だけでいい」

違う

俺だけでなけりゃダメだ

他の奴になんか一欠けらだってやらない

「…ま、将臣くん!?もう…恥ずかしい!」

真っ赤になった望美を俺は側に抱き寄せながら月食を見ていた

「…なあ望美、俺は月ヲ喰ラウぞ…いつか必ず」


そう、いつか必ず

俺は俺の月を…喰らう
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