遥かの本棚4
□「言った通りだろ?」
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あの日から俺達は口を聞いてない
それは…たわいない喧嘩から始まった
「どうせ望美は俺には敵わないっての」
「そんなことない!」
…つまり、クリスマスに望美が負けた『あのゲーム』にいつまでも勝てなくて俺に勝つまでやり続けてる
「…」
「…」
そして今日も勝負を始めた
結果は言わずもがな俺の圧勝
大体なんでこんなゲームに真剣になるのかわかんねえ
手抜いたら怒るし…
「ったく…なんでこんなんに真剣になるんだよ…何度やったって勝てねえよ望美は」
勝たせらんねえよ
自尊心つうのが俺にだってあるし