遙の本棚6

□君と月と俺と
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気をつけてたつもりだったんだけどなあ…
「けほけほ!!」

「だから寝てろって」

「でも、家事くらいしなきゃ」

「邪魔だから言ってるんだ。」

将臣くんはいつも正しい邪魔だって言ったのだって私を気遣ってのこと
でも…言い方あるよね
最近の将臣くんはいつも出掛けて夜遅く帰ってくる

そんな不安が動いてないと発散出来ないから家事くらいさせてほしい

今日も今日とて家に居ない将臣くん
流石に浮気を疑うよ

「望美殿、ダメです寝ていて下さい」
「そうだぞ、治るものも治らなくなる」

双子のように心配してくれる二人に笑みがこぼれる

「そうね。布団に入っているわ」

「望美様、これを将臣様から預かりました」

「パッションフルーツ?」

「南国の果実は体温を下げるといいます宜しければお食べ下さい」

将臣くんといつも一緒に居る女の人…

「ありがとう…」

「でも食べたそうにしてるのが居るから二人ともいいよ。私食欲ないし」

笑って差し出すと二人は一つずつ取って食べた

そこからの記憶がない
真剣な顔してる将臣くんに目が覚めて開口一番言われた台詞が『馬鹿!!』だから

将臣くん曰く本当に危なかったらしいあの女性は地理に詳しいからつれてただけだった

「それでも私は…嫌だったよ」

「分かったもう誘わない。場所も覚えたしな望美が嫌ならもうしねえ」

「ありがとう将臣くん」

「お前は風邪治す事だけ専念しろ」

「うん」

浮気疑ってごめんね?
大好きだよ将臣くん

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