Novel

□11月9日
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「これは…お前やヒノエが持っているやつだな?」


望美達の世界ではほとんどの人が持っている携帯電話。


「君はまだ持っていませんでしたからね。僕が居なくて淋しい時はいつでも電話してくださいね。
僕の番号は登録しておきましたから」

「な、淋しいことなど…!俺は子供ではないぞ!」

「おや、気に入りませんでしたか…」


少し不貞腐れた九郎を見ると弁慶は悲しそうな表情を作る。


「そんなことは…!!ありがとう…弁慶。大事にする」


気に入らない訳がない。ましてや愛する人からの贈り物なのだから…
なんて事を九郎は言える筈もなく。これも弁慶の策中だとわかりつつも慌てながら答えた。


「大それたものではありませんが、よかったです。」


先程とは打って変わって微笑みながら言う弁慶にコイツにはいつまでも勝てる気がしないな。と九郎は思った。





「さぁ今日は望美さん達がケーキを作って君を待っていますよ。
そろそろ向かいましょうか」


そう弁慶に促され二人は身支度をし有川家へと向かった。
その後は望美達により盛大なパーティーが開催されそれぞれに楽しい時間を過ごした。



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