幻水

□戦うということ
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今日はいよいよリムスレーア様を取り返せるかもしれない運命の日。

リムスレーア様が直々に軍を率いてわたし達の軍を討伐にやってきました。

だからわたし達は思い切ってリムスレーア様を取り戻す作戦を決行することになったんです。

今、みなさんは、殿下は…命懸けで戦っている。

でもわたしは…ここでこうしてただ祈ることしかできない…。

殿下…どうかご無事で…。

こうして殿下の帰りをただ祈って待っている時間は永遠とも思えるほど長く感じられました。

悪い想像ばかりが浮かんでくるから…。

もっと…

もっとわたしに力があったら…

そう思わずにはいられませんでした。

わたしにもっと力があれば、リオンさんのように殿下の側でお護りすることができるから…。

わたしがそんなことを考えながら、殿下の帰りを待っていると急に城の入口の辺りが騒がしくなってきました。

きっと殿下が戻ってこられたんだわ。

そう思ってわたしは足速に入口の方に向かいました。

だけど城の入口に近付くにつれて、なぜだか胸がざわつきだしたんです。

脳裏に浮かぶのは最悪なイメージ。

ううん、そんなことあるはずないわ…

あるはず…。
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