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□Promise 第一部 第六話
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シーハーツの密偵の一件で、フェイトは牢獄で一週間の謹慎をくらっていた。
僕は間違っていない…
あんなことは絶対に間違っているんだ…
いくら敵だからって、あんな酷いことを…
牢に容れられて以来、フェイトはろくに食事も睡眠も摂らず、頬は痩せこけ、目の下には隈が浮かんでいる。
フェイトが牢獄の隅で膝を抱えて座っていると、コツコツと誰かが歩いて来る音が聞こえてきた。
そしてその足音は次第に近くなっていき、やがてフェイトの牢の前でピタリと止まった。
「食事なら要りませんよ…。」
フェイトはまた兵士が食事を運んで来たものと思い、顔を下に向けたまま、そう返事をした。
しかしいっこうに返事が返ってくる様子はなく、不思議に思ったフェイトが顔を上げてみると、そこには見知った顔があった。
「クリフ団長…」
「よう、元気か?ってどうみても元気じゃねえな。」
「…いったい何の用ですか?」
「ん?いや、ちょっとおまえがどうしてるか気になってな。ほれ、土産だ。」
そう言ってクリフは風呂敷に包まれた物体を差し出してきた。