空の軌跡
□Esperance 第三話
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ジェニス王立学園
豊かな自然あふれるのどかな風景に静かにたたずんでいる伝統ある学園。
学生達が日々勉学に励み、部活に汗を流す青春の場。
そんな学園のとある一室。
ここにみんなが楽しそうに朝のHR前の談笑をかわしているなか、一人ものすごく不機嫌そうな顔を浮かべる少女がいた。
「なんだかエステルさん、すごく機嫌が悪そうですね?」
まず声をかけてきたのはクローゼ。エステルの親友の一人で学園のアイドルである。
「ほんとどうしたのよ、エステル?あんたがそんな顔してるとクラスの雰囲気に関わるでしょうが。」
次に声をかけてきたのはジル。エステルのもう一人の親友であり、クラス委員長を務めている。
「まあ、そういうなよジル。まずは理由を聞いてみようぜ。」
今度はハンス。ジルの相棒のようなものでクラスの副委員長を務めている。
「ふっ、さあエステルくん。遠慮せずに話してくれたまえ。」
最後のは変人もといオリビエである。
この五人はいつもつるんでおり、周りからはよく「五人組」と呼ばれている。