空の軌跡
□Esperance 第四話
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「ったくっ、なんであいつがいるのよ〜!」
穏やかな風で気持ちのよい風が教室を吹き抜けるなか、ここに一人荒れている少女がいた。
「えと、とりあえず落ち着きましょうエステルさん。」
「そうだぜエステル、きっと朝は照れてたんだぜ、あいつ。」
いきり立つエステルをなだめるクローゼとハンス。
「でもっ!あ〜、やっぱむかむかする〜!」
「落ち着きたまえ、エステル君。ふ〜…。」
いまだ怒りの冷めやらないエステルを落ち着かせるためにオリビエがエステルの耳にそっと息を吹きかける。
ぞわわ…!
ぞわわ…!
「な、何すんのよ!」
「ふっ、どうやら落ち着いたようだね。ん?どうしたんだい、エステル君?そんなに肩を震わせて…」
「き…」
「き?」
「気色悪いことすんじゃないわよー!」
バキィッ!
「あ〜れ〜。」
本日二度目の棒術が炸裂し、オリビエは再び天井を仰ぎ見ることとなった。
「はぁ、はぁ…。まったく!あれっ、みんなは?」
エステルがバカ(オリビエ)の相手をしている間にさっきまでここにいたはずのクローゼ達がいなくなっていた。
おっかしいわね〜、いったいどこ行ったのよ。