乱世

□壊れ物
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プイッと顔を背けられたが、その首や耳が艶良く染まり、胸をムズムズさせる。

「―・・・そういや、アンタ名前は?」
「・・・政宗」
「まさむね?」
「伊達政宗だ。」

こちらを向き直りしっかりとそう言った。

「・・・そう言うアンタは?」
「ア?・・・あぁ、長曽我部元親だ、宜しくな?」
「―・・・宜、しく///」

手を差し延べれば、政宗はぎこちなく手を握り返してきた。

小さな細い指、白い肌―・・・


こんな壊れ物のような男が、『代わり身』とは哀れで仕方ない。

しかし一体、誰の代わり身だったのだろう。
『代わり身』は大抵、俺のような城の主等、位の高い者の下につく。

それに―・・・

素人目から見ても政宗がかなりの使い手だと解る。

まぁ、そんな事・・・飯でも食べながら聞けばいい。


政宗の事を―・・・もっと知らなければならないような気がしてきた。
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