乱世
□想い
1ページ/5ページ
―・・・元親に、部下以外の付き合いがあるのは当たり前だ。
俺は元親達から逃げる様に去ると、離れの庭で足を止め、そのままペタンと座り込んだ。
・・・元親は一城の主だし、普通の人としても魅力的な存在だ。
そんな元親に、友人等山のように居る事は解っているのに・・・、その事実を認めたくない俺がいる。
「・・・もとちか」
その名前を口にするだけで、心がキュゥキュゥ鳴いているこの初めての感情。
切ない、と感じているのだろうか、俺は。
寂しいと、悲しいと鳴いているのか、この胸は・・・。
恋しいと求めているのか・・・。
・