親政学パロ

□素直 (完)
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部屋に一人で過ごすのは、そんなに辛いことじゃない。
「−・・・。」
寧ろ、一人で居た方が静かで落ち着けるし、体も休まる。




−・・・そう思って、送り出したのが数時間前。

「ha・・・。」
自然とため息が出る。


明日はバスケのインターハイがある。しかし、インターハイに出るはずの奴が急に出れなくなったらしく、急遽、元親が代理で行くことになった。

何でも?
レギュラーと補欠の差が、天と地程あるらしく、そこで元からバスケの上手い元親が上げられたようだ。
確かに元親は身長もデカイし、ぶっちゃけレギュラーより全てにおいて上手い。
本気で部活をすればプロにもなれるだろう筈なのに、本人にそのつもりは全くない。

『俺は政宗の夫になれりゃそれでいいし。』

いつだったか、サラッとそう言われた。
だから、元親は俺と共に帰宅部に甘んじている。



 俺はベッドにドサッと倒れた。
そしてズボンのポケットから携帯を取り出して受信メールを開く。

『頑張ってくっから、帰ってきたらご褒美くれなvV』

返信ボタンをポチッと押す。
そうして空欄のスペースをじっと見た。
今、メールを送って、いつになったら返信してきてくれるのだろうか。
それを・・・俺はじっと待っていなくてはいけない、のか・・・。

「ha、馬鹿じゃねぇの。」

そう言い聞かせるも、中々文字を打つ事が出来ない。
俺は結局・・・電源を切った。

来ないメールを待つのは・・・ヤッパリ辛い。
不安がる事なんて何もないのに、不安ばかりが馬鹿みたいに積もりそうだった。

−・・・こんなに、女々しかったか?

携帯を遠くに放り投げ、ヘッドフォンを付けて音量を上げた。
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