親政学パロ

□4兄弟
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俺の家族は6人家族
だが両親は海外で仕事をしているために兄弟4人で暮らしている

長男の元親は大学2年で、俺達の父親代わりをしてくれている
頼れる兄貴で、自慢の兄貴だ

次男の佐助は高校3年
まるで母親な佐助は毎日家事全般をこなしてくれる。
時々、母親より母親らしいんじゃないかとも思う

そして4男の幸村は中学1年でまだまだ幼さが残るやんちゃな弟だ
人懐っこくて可愛い存在


「n…朝か」

俺は高校1年で佐助と同じ高校に通っている

今日は休日で休みだが、元親と買い物に出掛ける約束をしているので早く起きたのだ

「…何着ようかな」

兄貴達―…特に元親は幸村に甘い
いつでも一緒に居るし、幸村を優先する

…そりゃ幸村はまだ小さい弟だけど、少しは俺もかまって欲しい

けど、兄貴達の苦労とか考えると甘える事も出来ない


だから今日二人だけで買い物に行くのは半年ぶりくらいになる

「shit…///あ〜、もうわけわかんねぇ…兄貴の服装に合わせよ///」

元親は誰の目から見ても男前だ
男らしい体格に人形の様な顔、太陽のような笑顔は俺の憧れでもある

そんな元親が俺は大好きで仕方ない

だから元親の迷惑になんてなりたくないのだ


「―…兄貴、今日なんだけどさ?」

部屋にいなかった元親は既にリビングに居たらしい

元親は俺を見るなり申し訳なさそうな顔で駆け寄って来た

「政宗、ごめん!!!幸村の部活道具と参考書買うの忘れててよ、今日の買い物なんだが一緒に行けなくなっちまった…」
「…別に」
「金渡すから好きなの買って来いよ、な?」
「…いらねぇよ…今日は…具合悪ぃから断るつもりだったし」
「具合悪いのか!?どうした、風邪か!?」
「―…大丈夫、寝不足とかだろ…じゃ」
「政宗っ、あったかくして寝ろよ!?後で佐助に粥でも作らせるから!!!」
「ん…」

部屋に入るまで、気丈に、余裕でいようと必死に脳に指令を送った

何にも考えるなと






バタン

朝なのに、閉めきったカーテンのせいで部屋は暗い


「―…馬鹿みてぇ」

数分前まではしゃいでいた自分が痛々しい

金なんていらない
服なんて欲しくない

ただ一緒に過ごしたかっただけなのに

「…カッコ悪ぃ」

ドサッとベッドに体を投げた


結局、俺は幸村の存在には勝てなかった、ただそれだけ

幸村は可愛いし優しいし、明るく自分と対象的だ

「…俺も無邪気に甘えれば良かったのかな」

どうしようもない悔しさに涙が滲む


コンコン

「政宗〜、お粥持って来たけど開けていい?」
「…さすけ」

ベッドに横たわりながら入ってきた佐助を見た

「話は聞こえてたよ…全く馬鹿なちかちゃんだね」
「…」

佐助は相変わらず鋭く、俺の欲しい言葉をくれる

「ちかちゃんの代わりにはならないと思うけどさ、俺様とデートしない?」
「…さすけ」
「ほら、俺様が食べさせたげるから起きて?」
「ん…」

佐助は優しい

ふぅふぅした粥を素直に食べた

…今だけは、甘えたい
誰かに特別扱いされたかった

元親なんかいなくてもいい



「…何処にも行かなくていい…。今日は佐助に甘えてたい…一緒に掃除して、洗濯して、ご飯食べて…」
「はは、そんなのでいいの?」
「ん、一緒にいられるならそれでいい」
「ぅぐっ///可愛い!!!」

抱きつく佐助はすっかり俺を子供扱いだ

でもそれが今は嬉しい




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