乱世
□壊れ物
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そりゃ暴れる男を抑えようと押し倒したが、色気なんて未塵も―・・・
「おい、アンタ・・・水、持ってきてくれ―・・・。喉乾いた///」
「はッ、はい!!!///」
―・・・前言撤回。
しなやかな流し目はイヤらしさ全開だ。
その証拠に部下達が真っ赤になって部屋を出ていった。
「―・・・オメェなぁ///確実に勘違いされたぜ?」
俺は頭を抱えながら男の上から退いた。
「an?」
「―・・・無自覚かよ。」
相当タチが悪いと、天井を仰いだ。
ぐぅ〜・・・。
ふと部屋に間抜けな音が響いた。
そして男を見れば、真っ赤に顔を染めている。
「お、俺じゃねぇ!!!///」
「―・・・ぷっ」
「だからッ―///」
ぎゅるる〜・・・
「くくッ・・・あっはっはっ!!!」
「う、煩ぇー!!!///」
悪いとは思ったが、雰囲気と余りにかけ離れた腹の音に腹を抱えて笑ってしまった。
「〜ッ仕方ねぇだろ?!///―・・・飯暫く食ってねぇモン///」
子供のように膨れる男に親しみを感じて、頭をガシガシと撫で回した。
そして次に声を上げ部下を呼ぶと、飯を二人分頼んだ。
「くく、今持ってくるからな?」
「―・・・頼んだ覚えはねぇけど食ってやる///」
「あぁ、そうしてくれ?」