乱世
□俺の宝
3ページ/5ページ
「どんな形であれ、アンタは今こうして生きてンだ。代わり身だけがアンタの価値?ふざけンな!!!」
俺は政宗の頬を両手で包んだ。
「そんなくだらねぇ価値捨てちまえ。・・・それでも価値が欲しいならアンタは今日から俺の宝だ!!!」
「―・・・へ?///ち、ちょっとな・・・んでッ///」
「煩ぇ!!!もう決めた!!!」
そう言い、政宗を抱き上げると俺は部下が多く集まっている広間へそのまま足早に向かった。
「野郎共、よぉく聞きな!!!」
「おぉー、アニキー!!!」
「聞きますぜーアニキー!!!」
次々に俺を呼ぶ声を制して、俺は大きく叫んだ。
「今日からこの政宗は俺の宝だ!!!宜しく頼むぜ!!!」
「おぉぉ!!! て事はアニキの嫁さんですねvV」
「よッアニキ!!!」
―・・・嫁?
「ッて待てオメェ等ッ、違―」
「姉さぁん、宜しく頼みやすぜー!!!」
「おい、姫さんの方がしっくりくるだろ?!」
「何言ってんだ、アニキの嫁さん何だから姉御だろ?!」
どうでもいい事に部下達はギャーギャーと騒ぎ出した。
訂正したいのだが俺の声なんて聞こえちゃいねぇ。
全くどうしたモンか―・・・。
「くくッ///」
「・・・政宗?」
「ははっ、悪ぃ悪ぃ!!!・・・あんまりにも面白ぇから///」
目尻に涙を溜めながら笑う政宗は、驚く程に可愛い。