乱世
□頭痛
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『アニキ。』
襖の向こうに部下の気配。
「―・・・どうした、入れ。」『オス、失礼しやす!!!』
部下は頭を下げて部屋に入ってきた。
「アニキ、初夜は此処で決めるンで?一応二人分程の布団を用意しやしたけど。」
「ッゲホッ、グッ―・・・ゲホッ///」
今、なんて言ったコイツは?!
「だ、大丈夫ですかアニキ?!」
「―・・・大丈夫ッだ///」
俺は呼吸を整え、部下に向き直った。
「―・・・布団はそのまま隣の部屋に敷いてくれ。・・・政宗の部屋にする。」
「え?一緒に寝ないンで??アニキも奥手スねぇ?」
部下のニヤニヤした顔を軽く叩き、布団を敷かせると、きっと喉を渇かせてくる政宗の為に酒の準備をさせた。
「はぁ///―・・・参ったな。」
完璧に嫁と勘違いしてやがる。
俺は恐る恐る隣の部屋の襖を開けた。
「―・・・遊郭かよ///」
何処から手に入れたのか、いつ買いこんだのか、敷かれた布団は質の良さそうなふかふかで真っ赤な布団。
今日はコレで勘弁して貰うとして、明日あたり買いに行かせねぇとな。
「・・・そういや替えの服どうしたんだアイツ等?・・・政宗小せぇしなぁ・・・」
パタンと襖を締め、俺は溜め息を吐いて座った。