乱世

□痛み
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―・・・くそっ・・・ッ、息が・・・苦し・・・

崩れ落ちそうな躰を何とか支え、最後の行程に移る。

もう少しで・・・ッ終わ、る・・・

「グッ・・・ッは、ぁ・・・はぁっ、クッァ・・・」

「―!!!佐助、この者はどうしたのだ?!」
「あぁ、コレは代わり身だから心配いらないよ。」
「し・・・しかし苦しそうだ。・・・大丈夫でござるか、代わり身殿。」

―・・・どうやら、術は成功したらしい。
痛みも酷くなってきた。

「か・・・まうな・・・」
「しかしッ!!!」

「はぁッ・・・くッ・・・!!!」

耐えきれず崩れた躰を男に受け止められた。

「佐助、どうゆう事だ!!!」
「それは・・・、俺様も代わり身の事は良く解らないから・・・。チカちゃんから借りてきただけだし。」
「元親殿から?!なれば早く元親殿の所にお連れせねば!!!」
「う・・・ん。―・・・でも、大丈夫じゃない?」
「何を申すか佐助!!!某の為にこの方が―」
「いい・・・ッ、大丈・・・夫だから・・・ッ出て、行け・・・」

俺は何とか男から身を離すと、二人を睨んだ。

「出て行かねぇなら・・・ッ呪う、ぜ?」
「だがしかしッ―」
「旦那、行こう。―・・・大丈夫だよ。」
「佐助?!」

男は忍に引っ張られるように部屋を出ていった。
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