乱世

□領主
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その重苦しい空気を払うようにわざと明るく声を張り上げた。

「なぁに、政宗の事だ。武道も達者だし、易々騙されるような奴じゃねぇのはお前等も知ってンだろ?―・・・政宗は・・・大丈夫だ。」

その言葉は願いにも祈りにも近い。

この時代に、今を何処かで一緒に生きていけるのなら、それで構わない。

同じ空の下、同じ光を浴び、風を感じ、星を見上げる。

何処かで、そう思えば生きて行ける。

―・・・例え側に居なくても。






否、本当はただの強がりだ。
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