親政学パロ
□肉まん (完)
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「起きたか。」
振り返ると、缶ジュースを両手に1本ずつ持った政宗がいた。
「おぅ。」
軽く返事を返すと、政宗は俺の隣に座り、テレビの電源を付けた。
そして政宗はコーヒーを俺に渡し、肉まんを手にして口に運んだ。
俺も手に持っている肉まんに口を付けた。
「・・・ん。」
肉まんを口に含ませたまま、政宗は1つ残っている肉まんの皿を俺によこした。
「何、食わねぇの?」
「ん。」
よく見れば眠たそうにぼんやりテレビを見ている。
「・・・食ったら寝ろ。」
「断る。・・・この後、映画あンだよ。」
政宗は肉まんを食べ終わると、サイダーの蓋をあけた。
俺もコーヒーの蓋をあけると、一口含んで2つ目の肉まんを手に持った。
そして半分に割ると、片方を政宗に差し出した。
「腹減るから食え。」
「・・・腹一杯だ、食えねぇ。」
半ば強引に渡して、残りの半分に俺は口をつけた。
「・・・。」
政宗は大人しく半分に口をつけた。
それを確認して、俺はコーヒーに手を伸ばす。
「・・・無理。 気持ち悪ぃ。」
政宗は4分の1を俺に突き付けてきた。
「全く。・・・後で腹減っても知らねぇぞ?」
「うッせーな。」
それを受け取って口に放り込む。